CAD利用技術者試験2次元2級に合格する方法(9)
3.製図における図形の表現方法
ここは簡単そうで意外と難しいです。問題が何を問うているのかを理解することです。
まず投影図には部分投影図と補助投影図と局部投影図があります。それぞれ区別できる
ようになることが必要です。
そして私が苦労したのが断面図です。断面図は切断面がどんな線で描かれるのか線の種
類も問題になります。P246の図11はよく読んでおきます。図15がわかりにくいと思いま
すが、同じものがテキスト&問題集にあり立体的に表示されているので、そちらを見る
とわかりやすいと思います。ハッチングに関してはCAD操作している人は問題ないかと
思います。対象図示記号も難しくないので得点源になります。
中間部分の省略に関しては、省略部の境界線がフリーハンドの時ははみ出さない、ジグ
ザグ線の時ははみ出すことはよく出ます。
繰り返し図形の省略は12×Φ11のように描かれますが順番を覚えましょう。数が先に
きて大きさΦが後に来ます。これ大事です!
部分拡大図では拡大したら尺度を付記すること、またその方法を覚える。
想像線・原形線では細い二点鎖線を使用すること。
相貫では見える場合には太い実線を使用し、隠れている場合は破線を使用すること。
平面図の表示が意外と出ます。直接問題には出なくても知らないと解けない問題もある
のでバッテン表示は平面と覚えておきましょう。
第5章 図形
第5章からは中学生の数学の勉強になります。中学生の時に勉強しなかった人、苦手だ
った人は大変かもしれません。ここの知識は試験に出るというより、図面を描く時に知
っておくと早く描ける、図面を読む時の理解が早いということだと思います。三角形各
部の名称、例えば内角だの外角だの頂角だの底角だのは単語を知らないと問題が理解で
きないので、数学が苦手な人も単語は理解しておきましょう。公式ガイドブックではメ
モでなぜそうなるのかという証明をしていますので興味がある人は読むといいと思いま
す。
多角形nの対角線の数 n×(n-3)÷2
多角形nの内角の和 180°×(n-2)
この二つの公式は覚えておくと得点になります。
円の性質の応用
ここは問題に出ます。理解しておくと覚えやすくなると思います。要は三角形の外周と
円1つ分の周の長さということです。
三平方の定理や三角関数に関しては知らなくても試験は受かると思いますが、知らない
と図面を描く時に困ると思うので、今理解できなくても仕事にするのならば理解は必須
です。
直角三角形の斜辺の長さの2乗は、他の辺の2つの辺の長さの2乗の和に等しい
これだけ覚えておくと試験で色々と役に立つと思います。またP275の図5図6も知ってお
くと有利です。
6.立体図形
ここでは回転体についての理解、立体が何を回転させてできるのか、円すいと角すいの違い、直方体と立方体の理解で十分と思います。
2級試験サンプル問題
2級試験サンプル問題が2問と基礎試験サンプル問題が1問あります。2級を受ける人も基
礎試験の問題を、基礎試験の人も2級の文章問題はやっておくといいと思います。公式
ガイドブックはサンプル問題の答えの解説がないので、自分で考えてわからなかった問
題は学校や職場で訊いてください。私のような独学の人は苦労すると思います。自分で
考えてもその理解が正しいのか悩むと思います。テキスト&問題集をやって理解できる
こともあります。わからないことはネットで検索するか質問するかしましょう。独学で
危険なのは間違った考え方で覚えていることなので、独学の人は気をつけてください。
巻末に2次元CAD利用技術者試験2級用語集が乗っているのでざっと目を通しておくとい
いと思います。
終わりに
さてこれで私が公式ガイドブックを読んでみて問題を解いてみて感じたことを伝えられ
たと思います。CAD利用技術者試験2次元2級の資格は役に立つのかということですが、
私個人的な考えを述べます。若い人は持っていてもいなくてもいいのかなと思います。
若い人は会社に入ってCADの操作をしながら資格を取ってもいいのではないでしょう
か?企業も若い人を育てる時間を考えていると思うので、CAD操作をほとんど問われな
いこの資格は意味がないのかなと。もちろん先に書いたように情報やセキュリティ管理
についての知識はあるにこしたことはありません。派遣の人や若くない人は持っていた
方が有利になると思います。同じような年齢ならば他人と違う資格を持っていた方が有
利、ただそれだけです。他人との差別化です。あくまでも持っていない人より有利と言
うだけで就職を保証するものではありませんのでそこはご理解ください。資格で手当て
が出る会社に勤めている人は取るといいでしょう。資格の取得自体お金がかかるものな
ので、自分の現状や懐具合を考えて資格を取るのがいいのではないでしょうか。独学の
人、勤めながら勉強している人、学校に通いながら勉強している人、このブログを読ん
でくれた皆さんの合格を祈って終わりとしたいと思います。読んでいただいてありがと
うございました。